初めての「劇団☆新感線」、『薔薇とサムライ』からはじめよう
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初めての「劇団☆新感線」、『薔薇とサムライ』からはじめよう

2025.08.08 12:00

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公演のたびにチケット売り切れ続出、入手困難になる劇団☆新感線。「ドラマでも大人気の古田新太さんが看板俳優らしい」とか、「ときどき映画館でも上映されているみたい」とか、断片的な情報で劇団名に触れたことがある人も多いのでは?

とはいえ、演劇ファンの中での人気が絶大すぎて「ちょっと観てみたいなあ」という程度の熱量ではチケット入手が難しいのも現実…。

その魅力を伝えたくて、U-NEXTでは映画館向けに映像化された「ゲキ×シネ」と呼ばれる作品群を順次配信しています。8月8日には新たに『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』を独占配信で追加し、その数すでに26作品!

でも、作品数が多いからこそ、どこから観始めればいいのか迷ってしまって…というかたのために、簡単にガイドをさせていただきます。この記事が新しい演劇エンターテイメントへの入り口となりますように!

劇団☆新感線の魅力って?映像化のこだわりにも驚嘆!

実は、今回独占配信が始まった『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』の前作『薔薇とサムライ』を期間限定で見放題で配信中。このシリーズ、劇団☆新感線のエッセンスがたっぷり詰まった、幅広く、そして多くのかたにおすすめしたい娯楽超大作です。

劇団☆新感線のエッセンスとは何でしょう?ぜひ知っていただきたい魅力のひとつは、バンドサウンドをベースとしたユニークな音楽による演出と、それを支える歌とダンス!かといってミュージカルとも異なる独自の作風は唯一無二のものなんです。

関西で生まれた劇団(1980年に大阪芸術大学舞台芸術学科の学生を中心に旗揚げ)ということもあるのか、どんな作品にも「笑い」の要素が織り込まれているのもスパイスとなり、「新感線らしさ」を作り出しています。

そして何よりも華麗でド派手なアクション!激しくスケールの大きな殺陣の動きはロックミュージックに乗ってダンスとなり、ケレン味あふれる美術や衣装などの演出とあいまって、観る者のテンションを最高潮に導きます。

主演クラスに今をときめく俳優陣を客演として迎えるのも劇団☆新感線の特徴。ときに奇想天外でもあるキャラクターたちは演じる俳優を輝かせ、それまで観たことのなかった魅力を引き出しているのも見どころのひとつです。

さらに、U-NEXTで配信している26作品はすべて「ゲキ×シネ」版です。「ゲキ×シネ」は、劇団☆新感線の舞台作品を映画館の大スクリーンで高画質・高音質で楽しめるように映像化したもの。マルチカムで20台を超えるカメラにより撮影されたカットを駆使した迫力の映像、そして劇場用にリミックスされた音声は、一般的な演劇作品の映像化とは一線を画すクオリティです。

こだわりの「ゲキ×シネ」映像を生み出す背景についてはこちらの記事もぜひチェックしてみてください。

どこから観始める?アクション娯楽超大作「薔薇とサムライ」シリーズをおすすめ

今回配信初登場の『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』、期間限定で見放題となる『薔薇とサムライ』。「劇団☆新感線」を初めて観るかたにもぴったりな作品たちなのです。

主演は劇団の看板俳優・古田新太さんと、映画にドラマに大活躍の天海祐希さん。古田さんが天下の大泥棒・石川五右衛門を、天海さんが美しき女海賊、実はイベリア半島のとある小国の女王であるアンヌ・ザ・トルネードを演じます。

ドラマ出演も多くお茶の間の人気者であるお二人。新しい世界への入り口として、よく見知っている俳優さんたちが導いてくれます。しかし、やはりおふたりとも舞台芸術出身。ステージの上での魅せかたのうまさ、軽やかな躍動感、華やかさが圧倒的で目を離すことができず、あっというまに「薔薇サム」の世界に連れて行ってくれるはずです。

また、義賊で庶民のヒーローとして知られる石川五右衛門の粋で大らかなジャパニーズ・テイストと、海賊しか襲わない女海賊で実は女王というアンヌの自由でゴージャスなヨーロッパ・テイストの融合も新鮮!

劇団☆新感線らしい爆音ロックがとどろく演出、ちりばめられたユーモア、大人数が入り乱れる迫力のアクションももちろん存分に楽しめます。それにしても皆さん、身体能力が高い…!

劇団☆新感線『薔薇とサムライ』(ゲキ×シネ)

劇団☆新感線『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』(ゲキ×シネ)

配信開始前、または配信終了しています。

女海賊アンヌが政治腐敗に苦しむ母国の王位を継承し、巨大な陰謀と対峙する『薔薇とサムライ』は期間限定で見放題配信中(8月31日まで)。女王となって十数年が過ぎ、新たな危機に立ち向かう『薔薇とサムライ2 −海賊女王の帰還−』は8月8日に配信初解禁。

鑑賞後の爽快感、高揚感があふれる2作品です。ぜひ、この2作から劇団☆新感線の世界に飛び込んでみてください。

「薔薇サム」の原点!『五右衛門ロック』『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』

「薔薇サム」2作で劇団☆新感線の魅力にハマったら、次は『五右衛門ロック』『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』をぜひ。

劇団☆新感線『五右衛門ロック』(ゲキ×シネ)

劇団☆新感線『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』(ゲキ×シネ)

実は「薔薇サム」シリーズと「五右衛門ロック」2作品は、いわばユニバース作品。時系列でいえば、『五右衛門ロック』(2009)が1作目、そのパラレルストーリーとして『薔薇とサムライ』(2011)、1作目の正当な続編として『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』(2014)、「薔薇サム」から直接続く物語として『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』(2023)がある、という流れ。大きく「五右衛門ロック」シリーズ4作品として位置づけられています。

『五右衛門ロック』も『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』ももちろん、「薔薇サム」同様にド派手な娯楽超大作。古田新太さんの五右衛門を中心に、客演に迎えるのはやはり、松雪泰子、森山未來、江口洋介(『五右衛門ロック』)、三浦春馬、蒼井優(『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックⅢ』)など実力派揃い。

戦国時代を舞台に虚実入り混ぜて「歴史のif」をたくみに使いながら、義賊・石川五右衛門の活躍が最高のエンターテイメントに展開していきます。

ほかにもあります、バリエーション豊かな作品群

劇団☆新感線にはほかにも代表作と言える作品がいっぱい!

実写映画、そして宝塚歌劇団の公演作品にもなった『阿修羅城の瞳』、「歌舞伎NEXT」として新作歌舞伎としても上演された『朧の森に棲む鬼』、キャストや演出を変えて複数のバージョンが生み出された数々の『髑髏城の七人』、シェイクスピアとメタルロックがであった『メタルマクベス』…。耽美だったり、豪快だったり、どれも個性的な作品たち。共通しているのは、どれもド派手でゴージャスで癖になる面白さということ。

「薔薇サム」で劇団☆新感線に出会い、ぜひこれらの作品にも触れみてください。

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