『DOPE 麻薬取締部特捜課』髙橋海人×中村倫也が演技で魅せた異能力…想い続ける楽しみをくれた最終話
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『DOPE 麻薬取締部特捜課』髙橋海人×中村倫也が演技で魅せた異能力…想い続ける楽しみをくれた最終話

2025.09.06 17:00

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全知全能の異能力を持つジウ(井浦新)との最終決戦。才木優人(髙橋海人)は、自らの信念を捨て「俺がお前を絶対に殺す」と述べた。

『DOPE 麻薬取締部特捜課』最終話。ラストに待つのは、絶望か、それとも希望か。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

ジウが指定してきた浄水場で、陣内鉄平(中村倫也)と再会した才木。改めて「生まれて初めて、誰かを殺してやりたいって思ったんです」と口にする。自分と似た道を歩もうとする後輩に対し、陣内は「分かった。でも、先輩からひとつだけ忠告。憎しみにのみ込まれるなよ。戻れなくなるぞ。お前は俺のヒーローなんだ。それを忘れんな」と投げかけた。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

その後、ジウに殺される未来を予知した才木は「俺は死ぬかもしれません」とこぼす。それでも「大丈夫だ。お前は殺させない。俺が守ってやる」と寄り添いの言葉で包んだ。

あのときと同じだ──。才木が子どものころに巻き込まれた無差別テロ事件で、陣内がかけてくれたあの言葉。「大丈夫。俺が君たちを守るから」。それは才木の人生の支えになった言葉でもある。陣内はいつだって陣内のまま。根本が変わることはない。だから好きなんだ。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

現在はお互いをリスペクトし、お互いの人生に必要なヒーローとして、なくてはならない存在となっている。出会うべくして出会ったふたりは、バディとして理想的で、どんな暗闇も吹き飛ばす力がある。だからこそ、ジウに勝ってほしい。そう願うばかりだ。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

ようやくジウと対峙した才木と陣内だったが、圧倒的な力でねじ伏せられる。防戦一方のなか、才木をかばった陣内が瀕死の状態に。ヒーリングの力を呼び起こそうとする美和子(真飛聖)にジウは罠をしかける。一方で、結衣(蒼戸虹子)が目を覚まし、反撃を試みるが力及ばず。今度は才木が結衣の身代わりとなって倒れた。

才木も陣内もジウには勝てなかった。「この世の終わり」だ。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

そのときだった。才木、美和子、結衣の異能力が共鳴。金色の瞳をした才木は、ジウをしのぐ異能力を手にし、完膚なきまでに打ちのめした。さらに、ジウの精神世界のような空間に入り込むと、彼の異能力を無力化。「私を殺してくれ」と願うジウに「あなたには罪を償う義務があります」と伝え、逮捕した。「殺す」という言葉を使って怒りを露わにしていた才木だったが、最後の最後に自分の信念を貫いたのだ。ラストには陣内と才木が、香織(入山法子)の墓参りに行く姿が描かれた。

本編で描かれていないため、「なぜ陣内が生きているのか」、「なぜ才木が覚醒したのか」など、謎が残る部分がある。これは都合の良い解釈かもしれないが、才木家が共鳴したとき、結衣の時間停止の異能力が発動し、美和子のヒーリングの力で陣内と才木が復活。その後、才木の異能力が覚醒(封印から解いた?)したのではないかと推測する。これはひとつの仮説であり、さまざまな考察ができる。もちろん、視聴者それぞれに解釈があって、それぞれが思う結末があるだろう。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

不思議なものだが、考えを巡らせていると「こう思っていたが、実はこうではないか」とまた新たな見解が生まれる。そうして「想い続ける」というのも、このドラマの楽しみ方なのかもしれない。

また、逆転の鍵となった「共鳴」という意味では、髙橋海人と中村倫也も演技の面で「共鳴」していたように感じる。目指すべき方向に歩幅を合わせて歩んだからこそ、才木と陣内のあいだに「絆」や「信頼」が見えた。

髙橋と中村は作品の色に染まる天才だが、同時に新しい色を混ぜて、視聴者に“見たことのない景色”を見せる異能力も持っている。髙橋が才木を演じたから、中村が陣内を演じたから生まれたシーンもあったのではないだろうか。

そんなふたりはもちろん、豪華キャスト陣の演技、スタッフのアイデアと技術を結集して制作された『DOPE 麻薬取締部特捜課』。今夏、胸が熱くなる傑作だった。

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