『雨上がりの僕らについて』第8話 困難を乗り越えた先に、ふたりが辿り着いた幸せの絶頂
シェア

『雨上がりの僕らについて』第8話 困難を乗り越えた先に、ふたりが辿り着いた幸せの絶頂

2025.08.14 11:20

Edited by

池田匡志&堀夏喜がW主演を務めるドラマNEXT『雨上がりの僕らについて』の第8話が、8月13日にU-NEXTにて独占先行配信された。

奏(池田匡志)と真城(堀夏喜)のデート中に突如現れた美都子(霧島れいか)。奏との時間を邪魔しないでほしいという真城だったが、美都子は当然のことながら邪険にされたことに怒りをあらわにする。奏が言葉を挟もうとしても「家族の問題」と言い、聞く耳を持たない。

うつむく真城。しかし、手は奏の服をぎゅっと握っていた。それに気がついた奏は真城の手を取り、その場から駆け出す。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

真城の家に戻ったふたり。ようやく真城は奏に母親のことを話す。父親が亡くなってから自分に依存するようになったこと。母親から逃げるようにして東京に来たということ。自分もやがて母親のようになってしまうのではないかと不安に思っていたこと。

今まで心の中に抱えていたものを真城が吐き出すことができたのは、奏がどっしりと構えていたからだ。

奏という人物は不思議である。

どちらかというとネガティブだし、自分のことになると途端に自信がなくなる。ただ、抱え込もうとする真城を放っておかない。なんでも受け止めて見せる、と器が大きいところを見せる。たぶん、自分は真城に愛されているという自信が次第につき始めたからだろう。今回は特に「家族の問題だから」と言って蚊帳の外に置かれることを嫌がっているように見えた。母親のことを「家族の問題」と言うのなら、奏にとってそれは「パートナーにとって重大な問題」なのだ。そして、それだけ奏にとって真城は大きな存在になっていることも意味する。

逆に、豪快なように見えて繊細なのが真城だ。母親を傷つけるのも怖い。奏に迷惑をかけるのも怖い。奏に執着しすぎて嫌われるのも怖い。その結果、全てを抱え込んでしまうのが真城だ。もし、奏が真城に対して遠慮をするタイプだったら、きっとふたりは別れていただろう。怖いから何もできない、と立ち止まってしまう真城の手を引っ張る。この行為が、真城にとってはとても大きなものだったし、だから真城は奏が好きなのかもしれない。

ふたりの絆が固くなったとしても、まずは美都子の件を解決しなければならない。真城は奏が恋人だと伝える。恋人の存在を拒否するかと思ったが、意外や意外、歓迎の姿勢。「お母さん、そういうの理解があるから」と言う。自分からこう言う人ってだいたい何かしらの火種を撒き散らしそうだが……と思っていたら「最終的に結婚して子どもを生んでくれればいいから」ときた(余談だが、姑として美都子がいるのは絶対に嫌だな、と思ってしまった)。つまり、奏と付き合っているのは若気の至り、とでも言いたいようである。実のところ、何も理解していない。

でも、奏に支えられた真城は強かった。自分の気持ちを少しずつだが、伝えようと努める。が、美都子はと言うと「そんなこと言う子じゃなかったのに」「変な子と関わるから」と言いたい放題だ。これにキレたのが奏である。やっぱり、奏のほうが豪快なタイプ。そして、やっぱり真城には手を引っ張ってくれる人が必要だった。

母という壁を乗り越えたふたりはついに夜を共にする。引いてダメなら押してみろ。ここでも最後に手を引っ張ったのは奏だった。

幸せの絶頂にいるふたりが突き進むのはラブラブな同棲生活……のようだが、近づけば近づくほど、見えていなかったところ、見えなくてもよかったところも見えてくる。恋人としてひとつの山を越えたふたりが次に向き合う壁はどのようなものだろうか。


第8話の視聴はこちらから

この記事をシェア

Edited by

同じ連載の記事一覧

もっと見る

日本ドラマ 特集の記事一覧

もっと見る