覚悟はしていた。しかし、予想以上にショッキングで、なかなか受け止められない。
日曜劇場『キャスター』第9話は、予告の段階から「仲間の死」があるとアナウンスされていた。ある程度、心の準備をしていたものの、いざそのシーンを迎えると、心が持たなかった。それに加えて、進藤壮一(阿部寛)の降板騒動、ある人物の裏切りなど、衝撃の展開が続く。これぞ日曜劇場。最終章の扉は開かれた──。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
徐々に真相に近づいている進藤は、番組プロデューサーである山井和之(音尾琢真)に接触。山井の父・和雄(山本學)は、原子力燃料再処理センター長を務めていた。実家に行けば、当時の資料があるはずだ。
2人で調べていると、43年前、元新聞記者で自らこの世を去った進藤の父・松原哲(山口馬木也)が、和雄に取材依頼をしていたことが判明。取材時にもうひとり同席していたようだが、その人物が誰かは分からなかった。和雄の手帳には「3人の約束が破られる」との記載も。進藤も山井も自分の父を信じるが、どう推理したって真実は分からない。裏切り者は誰か。そして当時何があったのか。3人目に話を聞くしかなかった。
その後、現・再処理センター長の江上保夫(井上肇)の娘・麻衣(夏子)に当時の和雄の写真がないか連絡し、夜に受け取ることになった。ここで、進藤の動きに気づいた江上が狼狽。「お父さんが渡しとくから」と自ら写真の受け渡し役を買って出た。江上がクロであることは間違いないが、彼もまた何者かから指示を受けている様子。江上でなければ一体誰が?
約束の時間が近づくなか、山井は、和雄の手帳に松原を絶賛するメモ書きを見つける。それを進藤に見せるため、一足早く麻衣との待ち合わせ場所である食堂へと向かった。すると、何者かが意図的にガス爆発を起こし、山井は帰らぬ人に。タッチの差で後から到着した進藤は、目の前で起こった爆発事故に顔面蒼白。すぐに事の重大さを認識し「山井!」と叫ぶのだった。
現場に駆けつけた江上は、進藤が生きていることに驚愕。仲間を殺され、怒りに震える進藤は、江上に「あんた、今俺が死んだと思ってただろ。俺を殺したいなら俺を殺せ。間違えんな!山井が死んだんだぞ。あんたがやったのか?あんたじゃないなら誰の差し金だ?言え……言えー!」と詰め寄った。
続けて、山井の分も背負って『ニュースゲート』の生放送を敢行。中継で山井への想いを述べつつ「これが単なる事故でなく、何者かによる殺人事件だったとしたら、我々は絶対に許すわけにはいかない」と吐露した。
ガス爆発から生中継に至るまでのシーンは「こんな進藤、見たことがない」と思うほど、彼の感情が露わに。無念さ、やるせなさ、怒り、哀しみ、ありとあらゆる感情が画面から伝わるようだった。
その後、再処理センターと景山重工の闇を、崎久保華(永野芽郁)、滝本真司(加藤晴彦)らと共に突き止めることに成功。会長の景山英嗣(石橋蓮司)は、番組で今回の件を流すのであれば、スポンサーを降りると述べた。
それでも、進藤たちは景山重工のスクープを取り上げようとした。が、ここでJBN会長の国定義雄(高橋英樹)が立ちはだかる。彼の手によってスクープは握りつぶされ、番組では、進藤の収賄疑惑に関するニュースを取り上げることになった。進藤はキャスター降板となったものの、証拠をもとに身の潔白を証明。すぐさま復帰した。まるで不死鳥である。
ラストシーン。国定が“3人目”の正体であり、裏切り者であることが分かった。ある証拠を手にした進藤は国定に「理由を聞かせてください。親父を裏切り、私を葬り去ろうとした理由を」、「親父は自殺じゃない。国定会長。あんたが親父を殺したんだ。俺はあんたを許さない」と詰め寄って……。
なんとラスボスは国定会長だった。次回は最終話。進藤VS国定という構図にもワクワクするが、ドラマファンとしては、第9話の終盤から始まった阿部寛と高橋英樹の対峙シーンがたまらない。最後までアツい気持ちを持って『キャスター』最終話を見届けたいと思う。
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上下亮に誕生日をお祝いしてもらった不思議麻衣。上下の家で食事を摂り、イチャイチャして同じベッドで眠る……という幸せな1日を過ごした。 上下は上下で、麻衣と過ごす時間に幸せを感じていた。こんな幸せな時間を毎日過ごしたい……そこで上下は麻衣に同棲を提案する。
最終話では、詩穂、礼子、中谷がそれぞれの遺恨と向き合った。最後は全員が「これが、私の生きる道!」と胸を張って進む大円団を迎え、視聴者からは感動の声が上がっている。