初の後楽園“オクタゴンリングで豪華カードが実現「KNOCK OUTのこれからの姿勢を、本気で見せる大会に」| KNOCK OUT.56
国内外の強豪ファイターたちが競い合い最強を決めるリングとして、2016年のスタート以来多くのファンからの支持を集めているキックボクシングイベント『KNOCK OUT』。今回は『MAROOMS presents KNOCK OUT.56 ~NEW BEGINNING~』(8月29日(金)東京・後楽園ホール)の選手発表記者会見の内容をお届けする。
国内外の強豪ファイターたちが競い合い最強を決めるリングとして、2016年のスタート以来多くのファンからの支持を集めているキックボクシングイベント『KNOCK OUT』。2023年にはMMAルールからグラウンドでの絞め技、関節技を除いた「 UNLIMITEDルール」を開始するなど、勇気あるファイターたちが対戦相手を“ノックアウト”することを目指し、しのぎを削るリングとして輝き続けている。
今回は『MAROOMS presents KNOCK OUT.57』(2025年09月23日(火・祝)東京・後楽園ホール)の選手発表記者会見の内容をお届けする。
会見では、対戦カードとなる3つのタイトルマッチの概要が発表され、それぞれに挑むファイターたちとKNOCK OUTプロデューサーの山口元気が出席。試合への熱い想いや対戦相手への率直な印象を語った。
──はじめに、今大会で女子アトム級のタイトルマッチを組んだ経緯と見どころを教えてください。
山口:長らくKNOCK OUTの女子タイトルは、ぱんちゃんが返上して以降、動いていない状況でした。しかし、今年に入って積極的に女子の試合を組んできた中で、特に前回の7月大会の試合内容が素晴らしかった。そこで、このアトム級のベルトを再び動かしていこうと決めました。山田選手もKiho選手も、前回の試合内容を高く評価しての抜擢です。
山田選手は初登場時、ぱんちゃんを相手に47.5kg契約での試合でしたが、やはりアトム級(46.0kg)が適正階級。一方のKiho選手も前回の試合で大きな成長が見られました。この二人でベルトを争ってもらうことで、KNOCK OUT女子部門がさらに活性化していくはずです。この試合を機にいろんな女子選手に参加してもらえるような、そんな期待を込めたタイトルマッチです。
──それでは、試合への意気込みをお願いします。
Kiho:プロになって初めてのタイトルマッチなので、しっかり準備して、圧倒的に勝ってベルトを巻きたいと思います。
山田:今回、タイトルマッチのお話をいただき、ありがとうございます。流れ的に、Kiho選手にベルトを獲ってもらいたいと思っている人が多いでしょうから、そこは私がおいしくいただこうかなと。当日は応援よろしくお願いします。
──お互いの対戦相手の印象、特に7月の試合をご覧になっていかがでしたか?
Kiho:以前から思っていましたが、すごくスピードがあってパンチがうまい選手だなという印象です。
山田:K-1の舞台に一緒にいた頃と比べると、ものすごく成長していると試合を見て感じました。ハイキックなどは特に警戒しています。
──Kiho選手は前回の試合後、山田選手と対戦したいと話していましたが、それがタイトルマッチという最高の形で実現しました。
Kiho:年内にやれたら、とは思っていましたが、まさか9月にタイトルマッチとして実現するとは思いませんでした。しかも、戦いたかった山田選手が相手なので、すごく楽しみです。
──山田選手は、今年3戦目でのタイトル挑戦となります。
山田:ぱんちゃん戦の前は少しブランクがあったのですが、今年に入って試合を重ね、前回の試合でようやく調子が戻ってきた感覚があります。このタイミングでタイトルマッチのお話をいただいて、とても楽しみです。
──ボクシング時代も含め、タイトルマッチの経験は豊富ですが、その辺りの自信はいかがでしょう?
山田:タイトルマッチであろうとなかろうと、一戦一戦チームのみんなと勝ち上がってきたので、いつも通り頑張るだけです。ただ、気持ちはものすごく燃えています。
──Kiho選手は7月の試合で評価が急上昇しました。ご自身の手応えはいかがですか?
Kiho:前回の試合は相性が良かったというのもあります。周りの人からは「強くなったね」と言われますが、自分ではまだ納得できていない部分もあるので、今回のタイトルマッチで「もっと強いぞ」というところを見せられたらなと思っています。
──今回の山田選手との相性はどう考えていますか?
Kiho:やりにくさはあると思いますが、しっかり準備して、今回も自分のペースで戦いたいです。
──山田選手はいかがでしょう?
山田:やってみないとわかりませんが、「自分のペースで」と言っていたように、序盤のペースを握った方が勝つと思っています。私も自分のスタイルを貫きます。
──チャンピオンになったら、KNOCK OUTの女子部門をどう引っ張っていきたいですか?
Kiho:まずはベルトを獲ることが第一です。ベルトを獲れば、そして私自身が強くなっていけば、「KNOCK OUTの女子はKihoだ」と自然と皆さんに認めてもらえるはず。そこから、他の団体のチャンピオンからも「Kihoと戦いたい」と思われるような選手になって、KNOCK OUTを引っ張っていきたいです。
山田:私はKNOCK OUTのチャンピオンになったら、他の団体のチャンピオンを狩りに行きたいです。もっと上を見ているので、ここはしっかり獲ります。
──山田選手にお聞きします。正直なところ、K-1時代に見ていたKiho選手が、ご自身とタイトルを争う存在になると思っていましたか?
山田:いえ、これはディスとかではなくてマジで(笑)。本当に思っていませんでした。だからこそ、「うわー」って思う部分はありますね。当時、同じリングにいても交わることがなかった相手なので。そこはKiho選手の努力の賜物なんだろうなと素直に思います。でも、自分はもっと上のレベルでやっていける人間だと信じているので、ここはしっかり勝たせてもらいます。
──最近の会見では挑発的な姿が印象的でしたが、今日は真面目ですね。
山田:いや、前回、前々回は相手が悪かったです(笑)。今回はディスるところがないので。すいません(笑)。
──Kiho選手、KNOCK OUT女子の中心には長らくぱんちゃん選手がいましたが、彼女に対して思うことはありますか?
Kiho:特にはないです。辞めるみたいですし、これからは私がKNOCK OUT女子を引っ張っていければ。まだ「KNOCK OUT=ぱんちゃん」というイメージが強いと思うので、今回ベルトを獲って、そのイメージを切り替えられたらなと思います。
──お二人にとって、タイトルマッチにふさわしい試合とはどんな試合ですか?
Kiho:私の理想は、女子でも“倒せる”選手になることです。タイトルマッチだからこそ、なおさら「こいつがチャンピオンにふさわしい」と思っていただけるような試合を見せたいです。
山田:お互い倒しにいくと思うので、1ラウンド目から激しい試合にできたらなと思います。
──山田選手は先ほど「Kiho選手に獲らせるための試合」というニュアンスの発言がありましたが、どういう点でそう感じますか?
山田:試合が決まって相手の動画を見ていたら、解説の人が「KNOCK OUTのKihoー!」みたいに叫んでいたので(笑)。
山口:解説の人、好きだよね(笑)。俺もいつも、相当Kihoのことが好きなんだろうなって思って見てる。
山田:そうなんですよ、激推しで。「マジか、もうKNOCK OUTの顔じゃん」みたいな。ちょっとせこいですよね(笑)。
──Kiho選手、対する山田選手はいかつい雰囲気ですが、圧倒されるようなことはないですか?
Kiho:大丈夫です。私の応援団が山田選手に写真をお願いしたりしているので、とてもいい方だというのは知っていますから(笑)。
山田:それは内緒で(笑)。
──こちらのカードの見どころをお願いします。
山口:森岡選手はREDルールに続いて、今回はBLACKルールでのタイトルマッチとなります。対する福田選手は、前回代々木大会で劣勢の中から飛び膝蹴り一発で、見事な逆転KO勝ちを収めました。お互いに倒す武器を持っている者同士の、これぞKNOCK OUTという試合が必ず見られるタイトルマッチになるでしょう。ファンのみなさんには、どっちが先に倒すのか、そのスリルを存分に楽しんでもらいたいです。
──それでは、試合への意気込みをお願いします。
福田:格闘技を始めて5年、やっとこのタイトルマッチまでたどり着きました。俺の方が色々な人に夢や希望を与えられると思っています。必ず勝って、ベルトを持って帰ります。
森岡:REDのベルトを獲って、今度はBLACKのタイトルに挑戦できることを光栄に思います。自分こそが最もKNOCK OUTらしい試合ができると自負しているので、次も守りに入らず、攻めて攻めて倒してベルトを獲ります。
──お互いの印象と、最も警戒する点を教えてください。
福田:すごくいい人だというのは知っています。会場で会えば挨拶もしますし。でも、今回は敵なので。失神させてやろうかなと思っています。警戒することは、スピードもパワーも俺の方が上だと思っているので、特にないですね。
森岡:福田選手は1ラウンドからガンガン来てくれると思うので、試合が楽しみです。キャリア5年でタイトルマッチは素晴らしいですが、まだKNOCK OUTのベルトは早い。ここで自分がしっかり勝って、この世界の厳しさを教えたいと思います。
──森岡選手は王者として臨む試合になりますが、心境に変化はありますか?
森岡:王者だからといって守りに入ることはありません。ここ最近は失うものがないという気持ちで攻めることで、いい調子を維持できています。そこは変えずに、今までの自分を貫きます。
──福田選手はタイトルマッチへの特別な思いはありますか?
福田:格闘技を始めた当初は、自分がタイトルマッチまで行けるなんて思ってもいませんでした。雲の上の存在というか。でも、今は勝ち進んできて、所属する大泉の強さも見せられている。ジムには若い子が多いので、彼らに見せないといけないものがあると思っています。
──森岡選手は30戦以上のキャリアを誇るのに対し、福田選手はキャリア10戦目です。経験の違いについてはどうお考えですか?
森岡:経験の違いは大きいと思います。自分は本当に悔しい思いを何度もして、やっと今ここにいる。10戦そこらの選手に負ける気はしません。前回、KOでひっくり返した試合は見事でしたけど。
福田:まあ、俺の方が天才だから。
森岡:ファッションセンスは負けるかもしれないですね。こじゃれたサングラスしてるんで。試合では勝ち割ってやろうかと思ってます。
──森岡選手、福田選手の代名詞でもある飛び膝蹴りをどう攻略しますか?
森岡:身体能力が高い選手なので警戒はしていますが、身長が同じくらいなので、自分には届かないと思っています。もし狙ってくるなら、そこを打ち落とすだけ。逆にそこをカウンターで落とせばチャンスもあるんじゃないかと。むしろ狙っていこうかと思っています。
福田:多分、無理っすね。はい。
──森岡選手は強打者である一方、打たれ脆い側面もありました。しかし最近はその弱点が克服されてきたように見えますが、何か理由はありますか?
森岡:30何戦して、やっとガードの仕方を覚えました(笑)。やっぱり手を下げちゃダメだなって。ちゃんと見ていれば効かないということがようやくわかったので、次は問題ないです。当たっても効きません。自分が倒れた方が盛り上がるかもしれないですけど、一方的に倒して勝ちたいと思います。
──福田選手の攻撃力をもってしても、大丈夫だと。
森岡:問題ないです。
福田:いつもと変わらず失神させてやろうかなと思ってます。
──こちらのカードの見どころをお願いします。
山口:古木選手はフェザー級転向3戦目でのタイトル挑戦です。対するチュームーシーフー選手は以前タイトルマッチを経験し、惜しくもベルトを逃しました。彼も前回の判定に不満があり、かなり燃えている状況です。この試合はもう、ジャッジに委ねるような試合にはしてほしくない。どちらかが綺麗に倒れる、そんな結末を期待しています。それができるのは古木選手ではないかと。
──それでは古木選手、意気込みをお願いします。
古木:フリーからレックスジムの所属になりました、古木です。次はベルトを絶対に獲ります。
──対戦相手のチュームーシーフー選手の印象はいかがですか?
古木:すごいパワーも勢いもあって、すべてにおいて警戒したい相手です。
──パワーで倒すという点では似ている部分もあるかと思います。
古木:相性はすごくいいと思いますし、攻撃のタイプも似ているので、どっちかが倒れる試合になるはずです。
──その中でご自身が倒して勝つために、何が重要だと考えますか?
古木:そこまでは考えていませんが、自分が倒せる自信はあるので、倒します。
──レックスジムというのは新しい所属先ですか?
古木:はい、お世話になっている方が新しく出すジムで、そこの所属になります。今までは公民館などを借りて練習していましたが、ようやく自分の場所ができたので、練習環境も整いました。ジムも新しくなるので、絶対に負けられないです。
──日焼けもされていますが、練習が充実している証でしょうか。
古木:日焼けはしてますね。日中の仕事やランニングの影響だと思います。
──チュームーシーフー選手の攻撃で最も警戒するのはどのあたりでしょう?
古木:やっぱりストレートですね。勢いに乗せるとどんどん来る選手なので、乗らせないようにしたいです。
──この一戦に勝てば二階級制覇となりますが、その点についてはいかがですか?
古木:二階級制覇というのは特に意識していませんが、フェザー級に上げた以上、王者になりたいです。倒してベルトを獲ります。
国内外の強豪ファイターたちが競い合い最強を決めるリングとして、2016年のスタート以来多くのファンからの支持を集めているキックボクシングイベント『KNOCK OUT』。今回は『MAROOMS presents KNOCK OUT.56 ~NEW BEGINNING~』(8月29日(金)東京・後楽園ホール)の選手発表記者会見の内容をお届けする。
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