世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体として、世界最高のMMAアスリートが名を連ねるUFC。U-NEXTがライブ配信した2025年8月10日(日本時間)開催の『UFCファイトナイト・ラスベガス109:ドリッゼ vs. ヘルナンデス』(UFC APEX)では、"アストロボーイ”ことスティーブ・エルセグ(オーストラリア)と"ザ・ジャマイカン・センセーション"ことオデー・オズボーン(ジャマイカ)が、バンタム級マッチで対戦した。
試合は3ラウンド判定勝ちで、エルセグがUFCでの連敗ストップに成功。この記事では、試合後会見でエルセグが自らの言葉で語った心境や想いをお届けする。
■試合レポート
グラップラーのエルセグとストライカーのオズボーンという、対照的なスタイル同士の一戦は判定までもつれ込んだ。エルセグは片足タックルを主体としたグラップリングで再三テイクダウンを狙い、何度もサブミッションを仕掛ける。一方、オズボーンはそれを凌いでスタンドの打撃に活路を見出す。結果は、ジャッジの支持を得たエルセグが勝利。試合後、次のように振り返った。
「勝ったと思ったけど、1ラウンド目は10-8をつけられてもおかしくなかった。そしたら、ドロー…“ちくしょう!”って感じのドローだったかもね。おっと、暴言はなしで(笑)。彼がタフな選手だってことと、どうやってインパクトを残すかってことだけを考えてたんだ。爆発力があるのは分かってたから、少し疲れさせる必要があったんだよね」
「最高のアドバイスって、いつだって基本的なことだったりするだろ?」
──連敗中ということで、今回の試合に向けては自身にどれくらいのプレッシャーをかけていましたか?
エルセグ:ああ、ものすごかったよ。もちろん、「俺は今までまぐれだったんじゃないか?」「本当にここにいるべき人間なのか?」って、いろんな疑いが頭をよぎるんだ。そういうくだらない考えがね。だから、UFCで長く戦ってきたタフな相手と戦って、厳しい戦いをものにできたのは良かったよ。
──対戦相手も変更になりました。この大会で試合がなくなるかもしれないという不安はありましたか?
エルセグ:多少の不安はあったね。でも、UFCがその道のプロだってことは知ってるから。今まで対戦相手が欠場した時も、いつも新しい相手を見つけてくれた。だから、今回も誰か見つけてくれるだろうって信じてたよ。
──1ラウンド目についてですが、相手のパンチが当たりましたね。どのくらい効いていましたか?
エルセグ:うん、かなり効いたね。でも、ゲームプランの一部だったんだ(笑)。親父に「早めに一発もらって相手を疲れさせろ。その後でどうにかすればいい」って言われてたからさ(笑)。
──第2、第3ラウンドに入る前、セコンドからはどのような指示がありましたか?
エルセグ:うーん、正直に言うと覚えてないな(笑)。たぶん「ガードを上げて、殴られるな」みたいなことだったと思うけど。
──ジャッジがスコアを読み上げる時、勝利を確信していましたか?
エルセグ:ああ、勝つためには十分なことをしたと思ったよ。もちろん、判定なんてどうなるか分からないけど、2ラウンドと3ラウンドで、上のポジションを何度か支配したからね。それで十分だと思ったんだ。
──フライ級ではなくバンタム級への体重調整はいかがでしたか?
エルセグ:正直なところ、今回も本当にキツかったよ。試合の一週間前なんて、ドーナツとかペイストリーくらいしか食べられなくてさ。計量の日はそれすら食べられなかったから、本当に大変だったよ(笑)。
──UFCはパースで開催されますが、すぐに復帰してその大会に出場することは可能だと思いますか?
エルセグ:ああ、いけると思う。どうなるかは分からないけど、今のところは問題ないよ、間違いなく。
──ジャッジの判定を待っている間、ダニエル・コーミエからレスリングのアドバイスを受けていましたか?
エルセグ:聞ける時には聞くべきだと思ってるんだ。試合中にテイクダウンを何回かミスってたからね。その場で解決しようと思ったんだよ(笑)。
──彼は何かヒントをくれましたか?短いやりとりに見えましたが。
エルセグ:ああ、最高のアドバイスって、いつだって基本的なことだったりするだろ? まさにそんな感じで、すごく役に立つものだったよ。
試合の見逃し配信はこちら(視聴可能期間:9月8日 23:59まで)
▶ https://video.unext.jp/livedetail/LIV0000009774