髙橋海人の“言葉”は私たちを優しく抱きしめる『DOPE 麻薬取締部特捜課』第4話
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髙橋海人の“言葉”は私たちを優しく抱きしめる『DOPE 麻薬取締部特捜課』第4話

2025.07.26 17:00

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人間にとって「言葉」とは希望だ。もちろん残酷さも持ち合わせるが、傷を癒すこともできるし、背中を押すこともできる。『DOPE 麻薬取締部特捜課』第4話では、才木優人を演じる髙橋海人の「言葉」に包まれるような気持ちになった。なんて優しく包容力のある人なのだろう。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

カラオケ店で、宮崎陽太(植村颯太)ら大学生3人が薬物中毒死する事件が発生。彼らは、特捜課課長・葛城康介(三浦誠己)の娘・莉子(平澤宏々路)と同じ大学に通っていた。

才木と陣内鉄平(中村倫也)が大学で聞き込みをしていると、薬学部4年の木下潤(田中偉登)が声をかけてきた。彼の証言から、同じ薬学部の莉子にある疑惑が持ち上がって……。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

その後、木下がこの事件の黒幕だったことが判明。捕らえて話を聞くと、今回の事件を企てたのは「復讐」が目的だったと吐露する。

木下とその妹・玲奈(平野瑠莉)は異能力者だった。同じサークルに入っていた宮崎たちに異能力者であると知られた玲奈は、次第に脅されて力を使うように。莉子は玲奈の親友だったものの、恐怖のあまり3人に絡まれる彼女を“見て見ぬふり”してしまう。苦しみに耐えられなくなった玲奈は、その後、自ら命を絶った。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

木下は「変身」の異能力を使って宮崎たちに近づき殺害。同時に莉子を陥れる計画も立てていた。だが、莉子もまた宮崎たちに復讐を果たそうと単独で動いていた。危険を冒してでも、宮崎たちの薬物使用を告発しようとしていたのである。

こうして様々なことが明らかとなるなか、木下が「僕ら(異能力者)は、まともに生きられない!」と涙を流す一幕があった。父親として土下座で謝罪をしていた葛城は「そんなこと言わないでください。異能力を持っていることを隠さなくてもいい世の中がいつか来るはずです」と諭す。それでも「キレイごとだ」とぶつける木下に、才木が割って入った。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

「キレイごとの何がいけないんですか。異能力を持って生まれたって、幸せに生きたいじゃないですか。友達や好きな人、家族と一緒に泣いたり、笑ったりしたいじゃないですか。当たり前の毎日をちゃんと当たり前に生きたいじゃないですか。玲奈さんと莉子さんは、そんな毎日をちゃんと持てていたんじゃないかな、と僕は思います」

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

木下は莉子に「玲奈のこと、今でも好きでいてくれるのか?」と問いかける。彼の怒りは涙と共に流れて……。

このドラマを観ていてずっと分からなかったことがあった。それは「温もりを感じる」ということだ。ハラハラドキドキの展開のなかに、安心感を得られるのはなぜか。それがこの第4話でようやく分かった。

才木の言葉だ。彼の純粋な想いが乗った言葉は、混じりっけがなく、まっすぐに我々に届く。そして、言葉で人々を抱擁してくれる。それは、彼自身も傷を知っているから、痛みを知っているから。

なにより、才木を演じる髙橋海人の声が心地いい。King & Prince、ドラマ・映画、バラエティなど、様々な場面で彼に心を奪われた人がいるだろうが、なかには、髙橋の“声”に惚れた人もいるのではないかと思う。声質、息遣い、リズム……独特なものがあって魅了される。

今回の新人麻薬取締官をはじめ、記憶喪失になった青年、実在するお笑い芸人、1995年の高校生……どの役を演じても、言葉の色味や感情の機微が、まったく異なる髙橋。彼の魅力的な声が、才木の紡ぎ出す言葉と重なりあったとき、こんなにも深く胸に沁みわたるのか──。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

特に今回の才木からは、心の奥底にある優しさと熱を感じる。たとえば、陣内に放った「復讐……やめてください」という懇願の言葉もそうだ。声を震わせて、それでも伝えなければ、と陣内にぶつけた才木の気持ちが痛いほど伝わる。一方で、捜査一課の管理官・椿誠司(忍成修吾)には「陣内さんが本当にDOPEを飲んでいたら、俺が陣内さんを逮捕します」と宣言した。彼の決意は固く、何よりも力強さも感じた。

才木の言葉は、これからも苦しみを抱える人々を優しく包み、明日への希望となる。彼の言葉にも注目しつつ、今後もその動向を見守りたい。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

第4話はこちらから

配信開始前、または配信終了しています。

第5話予告編はこちらから

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